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2018.1.30
クレイについて クレイと石けんの関係 ①先日、一般社団法人ハンドメイド石けん協会の機関紙、『Soaper’sLife』に『クレイと石けんの関係』という記事をご紹介いただきました。
色んな方より、ぜひ記事を読みたいというご希望をいただきましたので3回に分けてアロマフランスのブログでもこちらの記事をシェアさせていただきます。
もともとこちらの記事は、2年前にお声がけいただいたハンドメイド石けん協会での講演会用にお話をさせていただいた内容が基となっております。
アロマフランスのクレイプロフでいらっしゃるとともに、ハンドメイド石けん協会認定のハンドメイド石けんマイスターでいらっしゃいます、株式会社サポリエの里見千佳さんにご紹介をいただきまして、講演をすることになりました。
以前より、クレイと使った石けんを作る講座も行っていたので着色のためではなく、クレイの働きをそのまま保った石けんをご紹介し多くのご家庭でも普及できればと考えてこちらの記事を執筆いたしました。
○クレイと石けんの関係○
クレイを天然の着色料としてのみ石鹸に混ぜて使っておられる方がいらっしゃるのですが、それはとても残念なことです。確かに、石鹸に加えたクレイも活動を続けますが、お肌への効果、効能をプラスする材料としてクレイを使うこともできるのです。
最近では石鹸にクレイを入れるのは単なる流行なのでしょうか?また最近になって行われるようになったことなのでしょうか?
歴史上、石鹸はどのように作られてきたのでしょうか?それを知るため、私は何冊も資料を読んだり、インターネットのサイトを見たりして、古代の石鹸はどのようなものであったかを調べました。
現存する最古の石鹸には油脂が含まれていなかったということを知りました。実際、石鹸がいつ誕生したのか正確な年代はわかりません。が、私たちの祖先が体を洗わずにいた、ということではなく、ただ石鹸は使われていなかったということなのです。
体を洗うのに用いられた製品の一番古い遺跡は、紀元前4500年から3500年のメソポタミア(現在のイラク)のものですが、シュメール人が粘土と植物の灰をベースにしたペーストを作っていて、そのペーストで体や髪の毛を洗っていました。もっともよく知られている植物はアッケシソウと呼ばれる塩生植物です。古代エジプト、石鹸はまだ一般的ではなく、アルカリ剤である天然の炭酸塩ナトロンや、酸性白土という粘土、植物の灰を混ぜてペースト状にしたものが使われていました。
石鹸の歴史を調べていくと、木灰、粘土、油脂、ナトリウムいわゆる重曹といった材料が時代を超えて繰り返し使われていることに気づきました。木灰がなぜ使われるかというと、木灰には炭酸カリウムが多く含まれています。この炭酸カリウムを水に溶かすとアルカリ性のカリ水になります。歴史家たちによれば、粘土は身体に擦りつけたり、吸着させたりして垢をおとす役割りを果たしていたそうです。後に、この洗浄剤は強すぎるということで、油脂を加えるようになりました。
私も同じようにグリーンイライトと西洋トネリコの葉の灰を使ってクレイ石鹸を復元してみました。復元作業は容易ではありませんでした。配合分量の書かれているレシピは一つしかなく、また、植物を燃やすというのが結局のところ難しいのです。作ったペーストを2週間乾燥させて、できた石鹸で、焦げ付いた鍋類、お皿、自分の手を洗ってみました。鍋類はピカピカになり、お皿もきれいになりましたが、正直言って、手には少しきつすぎるようで、洗顔や沐浴に使われなくなったのももっともだと思いました。
こうしてみると、粘土を洗浄剤として用いるようになったのは最近のことではないということがわかります。では、粘土は現代の石鹸と混ぜても、同じように吸収、吸着作用を行うのでしょうか。
こちらの続きは、クレイと石けんの関係 ②で続きます。
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